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オフィスKITS 代表 北口祐規子(中小企業診断士・ITコーディネータ)です。

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2011年06月

2011年06月27日17:09就活のピリオド
前回のブログの続編のようですが、我が家の二男の就活がようやくピリオドを向かえました。

景気が回復しない中での東日本大震災の影響で、昨年以上に厳しいと言われていますが、まさにそういうマクロ的な外部環境と、自分がどんな業界でどんな仕事をしたいのかという自分自身の強みやコンピタンスを、しっかり見極めないと、なかなか結果に繋がらない、厳しいものだったようです。

最初は、幼い頃からやってきた野球や大学で専攻した「スポーツ社会学」と直接関係の深い業界を目指したのですが、スポーツの実績をアピールできるほどではないので、スポーツ用品を作ったり売ったりすることに対する動機づけがいまひとつ明確ではなく、惜しいところもありましたが、結局、いいお返事をいただけずしまいでした。後で聞けば、「就活を甘く見ていた」ところも、あったようです。

次に目指したのが、なぜか、住宅産業。ここでは、「家づくり」を「街づくり」や「人づくり」に結びつけて、自分なりの志望動機を熱弁(?)したのか、比較的順調に選考過程を進むことができて、幸いにも内々定をいただく結果につながったようです。(偶然私が知っていた経営者の著書を読むように勧めたことも、プラスになったかもしれません)

この週末は、数ヶ月間の緊張と苦難の日々にピリオドを打てたことを家族で祝し、乾杯しました。

それにしても、相当数の企業の会社説明会に参加、志望動機などを綴ったエントリーシートの提出、WEB上のマイページでのやりとりや、適性テスト、個別面接、グループディスカッション、現地(先輩)訪問、そして最後に役員(もしくは人事責任者)の面接。これらを数社、ひとによっては数十社、幾度となく繰り返すのですから、入社の前に、かなりの教育効果がありそうです。全国の企業と就活生がこれに毎年取り組んでいると思うと、全体では相当量の人材育成効果につながっているように感じます。


たまに、仕事で、中堅社員の教育などに関わることがありますが、SWOT分析をしてもらうと、「(先輩として)新入社員や後輩は脅威である」という意見が出てくるのも頷けます。

企業に勤務する方も、あるいは、我々のように自営の人間も、たまには、就活生と同じように、この業界で自分は何ができるのか、何を目指すのか、ディスカッションの場で自分はどんな役割を果たせるのか、後輩に何を伝えられるのか…等々を振り返ってみるのもいいのかも知れません。

もちろん、新入社員には、初心を忘れずに自分らしく頑張ってほしいものです。





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2011年06月09日01:47就活をめぐる攻防
就職活動を「就活」と短縮するようになったのは、いつ頃からなんだろうか。(最近では、「婚活」という言葉さえある状況ですが…)
今日は、公私ともども「就活」を考える機会をもらった一日だった。

プライベートでは、二男の就活が二度目の山場を迎えている(らしい)。

一方、女性診断士の会、ピザの会では、とある中堅企業の人事採用担当部署で働くAさんから、採用事情を訊きながら、彼女が業務上悩んでいる課題についてディスカッションを行った。

30数年前に就職した私の体験など今は昔…。求人する側も求職中の学生たちも、それぞれたいへんな苦労がある。
昔と大きく違うのは、情報量の多さと、情報入手ルート(技術)の進歩。そして、企業側の経営環境の厳しさだ。

学生たちは、インターネットを中心とした情報洪水の中で、いかに溺れず、うまく操れるかが、必須能力となる。
就活サイトのマイページにアクセスして、エントリーしている各企業からのメッセージを確認し、次の行動予定を決めることなど、基本の基だ。(移動中にも確認のタイミングを逃さないように、二男は、スマートフォンをねだっているが、それが必須になるような状況は変だよ、と今のところ我慢させている・・)
その上で、情報に翻弄されずに、自分をしっかり見つめて、これまでの自分の経験や強みをアピールし、また、これからの自分のしたいこと、人生観や未来像、企業への貢献性を問われる。
二男から入手した情報では、グループディスカッションが一番くせ者で、テーマも「当社の新事業展開についてのアイデア出し」だったり、「一定の制約条件下での新業態の店舗をA〜Dのどこに出店すべきかの結論をグループで一本化すること」だったりと、恐らく経験豊富な社員や、我々コンサルタントにとっても、手強いものが多いようだ。

こんなことを、数社、数十社繰り返していたら、それは、「就活」という名の「人材育成」そのものだよな〜と感じる。事実、「めっちゃいろんなこと考えてたり、調べたりして勉強している」らしい。

一方で、人事担当者の相談ごとは、大きな経費をかけて、インターネット就活サイトに登録できない自社の採用活動について、だった。ネットに掲載している企業には、1万人単位で応募があることも少なくないが、これは、数名の採用を予定している堅実な中堅企業には、サイトの登録コスト、人事関連業務の(人件費)コストともに、負担が大きすぎる。
かと言って、これを利用しなければ、極端に応募者数が減少し、限られた中からの人選となり、「これでいいのか」という悩みがつきない。
今年は、東日本大震災の影響で、大手企業の全国規模の採用活動が時期を遅らせているので、従来大手の採用が一段落してから本格化してくる中小、中堅企業は、動きづらいという事情もある。

こんな中で、Aさんが取り組んでいる採用ツールについて、皆で意見を出し合った。

我々は、「人材は人財」「ヒトは最大の経営資源」と、よく言うが、わかっていても、実践することはなかなか容易ではない。

息子の就職、ピザの会のAさんの会社の採用が、うまく運ぶことを祈るばかりだ。

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2011年06月05日14:51トルコの中小企業コンサルタント制度構築プロジェクト来日5
先週のこと、トルコの中小企業コンサルタント制度構築プロジェクトの方々に、日本の中小企業診断士制度や診断士の活動について、ご説明する機会がありました。メンバーは、6名。年代は30代前半〜50代前半。男女比は3:3です。(日本では、まだまだ珍しいケースです。何せ診断士の女性比率は、ひと桁ですから‥)

同じような取組みは、これまでのブログでも「国際交流」として何度かご紹介していますが、今回は、トルコの方だけが、しかもプロジェクトとして、みっちり研究に来られるということで、いつもより内容の濃い時間となりました。(写真をとるのも忘れるくらいでした^ー^;)

私自身は、トルコに行ったことがなく、「飛んでイスタンブール」を思い出すくらいの乏しい知識しかなかったのですが、直前に勉強した資料によると、トルコは、
・製造業だけで30万を超える中小企業(定義は従業員数250名未満)があり、日本よりも数が多いこと
・日本と同じように、全体の99%以上が中小企業であること
・業種別では、繊維・衣料品、家具、木製品などの企業数が多いこと
・一方、売上高や付加価値額では、輸送機器(自動車関連)、機械、金属などの業種が比率が高くなること
・GDPは世界17位くらいだが、1人当りGDPでは57位と低くなること・・・
で、中小企業の支援に対するニーズは、大きのではないかと感じられます。

さて、当日は、我々が事前に準備した資料(スライド)で説明した後に、
・診断士にはどんな人がなるのか(試験制度だけでなく、学歴や職業・キャリアも含めて。これは結構どの国からも質問されることが多いです。人種、宗教、身分、政府のあり方…各国の事情を反映しています)
・実際に活動している診断士はどのくらいいるのか(「独立診断士」と「企業内診断士」の違いをを理解していただくのは、結構難しいです)
・資格の更新方法や診断協会の役割について
・仕事の内容について(特に、企業間連携やマッチングに興味津々の様子でした)
・診断士にコンサルティングを依頼する手続きやフィーはどうなっているのか(政策との関連や税金との関係も含めて)
・コンサルティングの評価、また、トラブルに対しては、どう対応しているのか(誰があるいはどこが責任を取るのか)
など、つっこんだ質問が矢継ぎ早に出て、たいへん意義深い時間となりました。


上記の質問にどう回答したかは、皆さん、想像してみてください。


我々の個人や組織のWEBサイトでも、制度や事例の紹介はできるのですが、トルコ語のページはおろか、英語のページを持っていることもマレ(診断協会本部サイトのみ)な状況で、いかに、普段の私たちが国内(もしくは日本語圏内)だけをターゲットに仕事しているのか、ということを思い知らされます。

そんな中でも、写真を見せての説明、図と数値を活用しての説明は、共通の理解が得やすく、また、通訳の方も内容を理解した上で訳しやすかったようです。

おまけですが、私が覚えた、トルコ語
KOBI = 中小企業
したがって KOBI SHINDANNSHI =中小企業診断士(なんと!)
idari =経営もしくは管理人


東日本大震災と原発事故の影響で、当初の予定よりは遅れたようですが、来日されたプロジェクトメンバーに感謝するとともに、トルコに帰国後のご活躍をお祈りしたいと思います。

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