2006年05月
昨日は、私が週に3日勤務している大阪府中小企業支援センターで、ビジネスプランの評価委員会がありました。大阪府だけでなく、他の府県でも同じような制度があるのですが、優れたビジネスプランと評価された方には、奨励金・補助金といった資金支援や、技術・マーケティングなどあらゆる分野での専門家のアドバイスなどノウハウ面での支援などがあり、うまく活用すれば、創業期の企業には、たいへん有益な制度です。
私は、この仕事のお手伝いをさせていただいて3年目になるのですが、多くのビジネスプランや起業家の方を拝見していて、いつも感じることがあります。それは、「人間力」とでもいうものです。
「こんないい製品なんだから絶対に売れる」「こんなアイデアは誰も思いつかないに違いない」「自分の技術力はかなりのレベルのものだ」・・・
多くの場合、起業家の皆さんは、自分がはじめようとするビジネスの独創性や優位性などの点で自信を持っています。自分のプランに「熱く」なっています。
しかし、実際に始めてみると、「計画通り(思うように)進まない」「思ったほど売れない」ということが、ままあります。
「熱い想い」と「客観性(冷静な目)」をバランスよく保つことは、非常に難しいことですが、事業を進める際には、参入する事業分野での自分の力量を見つめなおすことや、世間のニーズを客観的に判断することは、避けて通れません。
「やりたいこと」 と 「できること」 そして 「求められていること」 は、少しずつ違うのです。
「自分の力量が見える」ということは、「自分の足りない部分が見えてくる」ということにつながります。そして、これが見える方には、先に書いたいろんな支援策がたいへん有効なものとなります。
私は、自分なりの定義でこれを「人間力」と呼んでいます。「中小企業や創業期の企業の業績や成長は社長の人間力に依存する」と言ってもいいほどです。
そして、私自身も、起業家をご支援するために自分の人間力をもっともっと高めないと・・・そんな想いを新たにしたことでした。