午年毎年いただく年賀状の中に特別な2通があります。
どちらも、もう10年ほど前にそれぞれ別の公的機関の経営相談がきっかけでお目にかかった方で、私よりもだいぶ年輩の男性です。

おひとりは、自宅の一室で自分のライフワークと言える事業をずっと続けておられ、自室のPCがウィルスに感染したとのSOSで出張相談に出かけました。相談というより、ウィルス除去&ファイル回復の実作業です。何時間ほどかかったかはっきり覚えていませんが、最初に停めた駐車場が閉まるからと途中で移動させたことは確かです。途中でお寿司をご馳走になりながら、作業は深夜に及びました。たいへん感謝していただき、それ以来、律儀にお便りをいただきます。

もうおひとりは、最初は、ネットビジネスの顧客開拓のご相談でした。しかし、ネットで展開するには困難な事業内容で、なぜこの事業にこだわるのかをお聞きするうちに、多大な負債の返済と自分にもしものことがあった時の多額の生命保険の掛け金のために、事業収入が必要だと考えておられることがわかってきました。私は、根本的には「自己破産」の方法を検討すべきこと、そのメリット・デメリットを一緒に調べながらお伝えしました。悩んだ末に、その解決法を選ばれ、以来、毎年年賀状で近況を知らせてくださいます。今年は、年末に男の料理教室で「ぶり照り」や「くりきんとん」を作ったと書いておられました。

経営相談は、本来は事業展開や経営革新のためのアドバイスをすべき場所であるとは思いますが、私が「困ったときの駆け込み寺」的な役割も無くさないでと思うのは、こんな体験から来ているのです。
お二人の年賀状をみるたびに、初心を忘れないようにと思い返しています。